運命の恋~先生を抱きしめたい~
「何がありがとうなんだ?」


私は錬の声にびくついた。


「お…起きてたの?」


「紅が俺の顔見てるから
めちゃ緊張してたんだけど……」



「うん…ほら
兄のとこに行く間
錬の寝顔が見られないな~なんて
思っていたの。」



「紅・・・・
帰ってきたらご両親に挨拶に行こう
それから真理子のご両親と
真理子にも報告しよう」



「真理子さん許してくれるかな」



「この間命日の日
もう真理子には話してあるんだ
紅を見つけたら
もう離さないって・・・・・」



「一緒に行こうね」


錬の指に自分の指を絡ませて
しっかりと握りあった


「もしも…二人の間に何かあったとしても
この時が真実だから・・・
私は忘れないよ」


指輪を二人の顔のまえに
かざした



「錬…この一カ月
本当に幸せだったよ・・・・
夢みたいだった………
あの一方的な出会いから・・・・
何度も運命に導かれて………
こうして時を過ごしている……
そして愛する人にプロポーズしてもらう
私はなんて素敵な人を
好きになったんだろうって……
自分をほめてあげてるの」



最後の日に向かって
時は動き始める


後悔しないように・・・・・
忘れないように・・・・


心に刻みつける・・・・・・


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