運命の恋~先生を抱きしめたい~
「じゃあ…帰ってきたら
電話してくれ」

スーツのジャケットをはおった
錬に抱きついた。


「いきたくない・・・・」



「行かなきゃいいじゃん」
錬は鏡のまえでニッコリ笑う



「ダメ…やっぱり行かなきゃ…」

錬は笑った。

「一週間か~
向こうから電話できたら
電話してきて」



「うん」

 嘘つきでごめんね



「じゃ・・・行ってくるよ。
カギはもっていていいから……」




「はい・・・・」



玄関で靴をはいている錬を
じーーっと見ていた・・・・・


 行かないで・・・・・



錬は私を強く抱きしめた。
私は錬の指に自分の指をからめた


「いってきます」と錬


最後の抱擁・・・・・・
錬の胸の中で


「いってらっしゃい・・・・
大好きだよ・・・・」


と言った・・・・・


「俺もだよ・・・・」

唇が触れ合った・・・・


このまま
時がとまってくれたらいいのに


絡めた指が離れて行く・・・・・
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