運命の恋~先生を抱きしめたい~
「はい!!」
元気な声の店員だった。
私は花の方を見ながら
「仏前に供えたいので
白い色を基調にして作ってもらえますか?」
「はい、籠に入れていいですか?
その方が長持ちしますけど」
「そうですか…
じゃあそうしてくだ……」
顔を上げて愕然とした・・・・
「紅?」
そこに立っていたのは…唇の横に
絆創膏を貼った
琉仁だった・・・・・
「あ……」私は身体が止まってしまった。
「元気だったか?
ずっと気にしてたんだ・・・・・」
「あ・・・うん・・・・
ここで働いてんの?」
「おう!!美しい花に囲まれて
まじめに働いてます・・・・・」
「そう…よかった……」
「あんときおまえが救ってくれたんだ
まじめにならないと絶対ダメだって
アレンジ俺にまかせてくれるか?
サービスするから」
「あ、それじゃ…
なるべく白い花を使って……」
「俺なかなかセンスがいいって
お客さんもファンがいるくらいなんだ。
いつか自分の店出したいなって……
今勉強中なんだ。」
琉仁が真剣な表情で花を見つめている
何本か手にとって合わせて
どんどん花が増えて行く
その手際に魅入っていた・・・・
いつの間にか恐怖感は消えていた