運命の恋~先生を抱きしめたい~
「ばば~ぁが泣きついたのか~」



「ばばぁってことないだろ」
俺は和弘の鼻をつまんだ。



「心配してんだぞ親なんだ。
おまえを大事に思ってるんだぞ。」



「うざ~」



「おまえももう少し大人になったら
わかるよ…俺も最近
親に頭を下げたいこと
たくさんあるよ・・・・・」



「俺はないね~
こうなったのもやつらのプレッシャーだ。
俺が違う高校に行きたかったのに
見栄はりやがって強硬的に
受けさせやがって
結局勉強だってついていけねーし」



「どういう形にしろ高校は
出ておかないと……
おまえは努力家なんだから……
あきらめるなよ。
留年したって学校うつったって
高校は卒業しろよ。
応援するからさ……
おまえ楽しいか今?
そんな頭して無理してんじゃないのか?
友達がほしいって
そう思ってるんじゃないか?」



「……今付き合ってる奴らとは
考え方も笑うつぼも違う……
無理してる……」

素直だった・・・・
よっぽど本人も辛かったんだろう


「おまえはまだ間に合うよ。
留年かけてもいい
一年遅らせてゆっくり勉強したらいい
数学に関しては遅れはないし……
考えてみなさい。
両親にはおまえが話しづらければ
俺が話すから・…
自分の将来も合わせてよく
考えろ……無理して人と付き合ったって
心が虚しいだけだぞ・・・・」



和弘が笑った


「考えてみるよ・・・・・」
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