運命の恋~先生を抱きしめたい~
俺はずっと撫ぜていた。


言葉が見つからなかった。

ありふれた言葉しか見当たらない。
真理子に申し訳ない
思いでいっぱいだったから


ただ泣きじゃくる
体を包んでやるしかなかった。



「先生・・・・・」

しばらくして真理子の声がした。


「ん?どうした?」


「手術したらなおるのかしら?
私は未来を夢見ていいのかな。
今は未来を考えることができない……」


「私ね・・・・
幼稚園の先生になりたかったの。
でもね、足が不自由になったら
あきらめるっきゃないから……」


もう俺はどうでもよくなった。

同情か
教師か・・・・・
生徒か・・・男か女か・・・・
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