偽りなき恋
署に着いて松山さんと取調室に入った。

『・・・聞いたところによると名前をつけたんだってね。たしか鈴木タカシさんだったね?』

『はい。施設の人につけてもらいました。』

『名前が無いと不便ですからね。
どうです?何か思い出しましたか?』

タカシは今までの事を簡単に話した。通院している事。施設の紹介で仕事をしている事。施設を出て会社の寮に暮らして休みにはいろいろな場所に行って記憶探しをしている事。

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