キミとぼくとのあい言葉。【完】
おれがいくら問いかけても反応なし。‥相当拗ねてんな。
『そんなに拗ねるんなら、おれ出てくからな』
なんて意地悪を言ってみる。アキを見てるとなんだかいじめたくなるんだよな。
「…………やだ」
顔を少しだしてボソッと言うアキの姿がほんとに可愛い。
『‥うそ』
頭を撫でて、抱き寄せる。細いアキの体をキツく抱き締めた。
「フ、フユ!」
『もう離さねえ。他の奴なんか見んな。おれがお前を守るから』
昔のおれなら、こんな恥ずかしい台詞言えなかっただろう。
言えるのは……多分、こいつのおかげだ。
アキの存在が、
おれを成長させてくれた。