キミとぼくとのあい言葉。【完】
フユからのプロポーズ。嬉しいはずなのに、素直に喜べない自分がいる。
『…どした?』
「あたし‥昨日、葛城さんにプロポーズされたの…っ」
素直に言うしかなかった。
全然音沙汰なしだった葛城さんから急にプロポーズされ、気が動転していて…まだ返事をしてないこと。
「フユのこと、大好きだから…。でも、葛城さんにまだ…っ」
自分の決断力のなさに泣けてくる。昨日ちゃんと断るべきだった。
『‥自分の気持ち、伝えてきな。おれはずっとこの木のそばで待ってるから』
フユに背中を押されて、走り出す。
きちんと言わないと…。あたしの大好きな人は、葛城さんじゃないって。