キミとぼくとのあい言葉。【完】
---昼過ぎに大学に着いた。
つか、アキって何学部だっけ?
そういえば…あいつが何学部かとか
将来、何になりたいかなんて
今まで話したことなかった。
おれが留学したのは高2の終わり。
おれって…アキのこと
なんも知らねえじゃん、か…。
学部がわからないんじゃあ
話になんねえか。
大学に背を向けたとき、
背後から声をかけられた。
「ねえねえ、きみ新入生?入るサークルとか決めちゃった?」
足を止める。
‥それ、おれに言ってんのか?
「ねえって、ちょっとオレ達のサークル入らねえ?体動かせるよっ!」
今度は右肩をガシッと掴んで近くに歩みよって言ってきた。
『いえ。おれ、新入生じゃないです』
冷静に言い返した。