キミとぼくとのあい言葉。【完】



前もって行く所は葛城さんが決めていてくれたみたいで、あたしはその後ろをついて行った。

お昼どきになり、近くのファミレスに入り注文する。


「あのさ、つまらなくない?」

水を片手に真剣な顔で聞いてくる葛城さんに驚いた。

「なんでですか?」


「いや…オレ、こういうのあんま慣れてなくてさ。面白くないかな~って」

「そんなことないですよっ!楽しいです、すごく」


本当に楽しかった。おかげでフユのことを考えずに過ごせたから。



あたしなんかのために、こんなに一生懸命考えてくれる人がいるんだな。

…フユ以外に、も。





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