MY プリンセス






そのあと俺たちは軽い自己紹介をしたんだが、女はずっとリングを見ていたんでムカついた。


そしたらコレはなんだとリングを見せながら聞いてきやがる。


「は?お前バカじゃねーの?さっきも言ったじゃねーか“私のお姫様”って」



すると女はムッとした表情を作り



「だから、それがわかんないんですけど」


と言った。





この女うぜぇ…






「あ゛あ゛?」

腹が立ったんですごんでみると、びくっと体を震わせた。


「ほらほら、晃。そんなこと言ってもわかんないよ」

ぽんぽんと祐に肩を叩かれ俺は引き下がることにした。



「男が釣れたらどうしようかと思ったけどね」


と祐が言った。




それもそうだな…


考えてなかった…





「まあ、そんときゃパシリだな」



俺がそういうと女の顔が強張った。


「コレ、お返しします」


と、指からリングを抜き取り俺に返してきた。







は…?







そして女は走り去った





マジ意味わかんねぇ…


なんだよあの女。





「どうするの、晃。逃げちゃったよ、あの子」


「どうするってなぁ…


逃がさねーよ」



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