【ホス恋・完結編】
タクシーがネオン街の入り口で停まる。

「アイはホスト嫌いなん?」

タクシーを下りて歩きながらレイちゃんが話し出した。

「…別に嫌いな訳じゃナイけど…」

「そうなん!?嫌いなんやと思ってた!!」


レイちゃんはあたしと智の事は知らないから…。

ホストクラブに行かないあたしは"ホスト嫌いな子"に写ってた様だ。

「…んじゃぁ毎回誘ってんのになんで行ってくれへんの?」

「ん~…まぁ…ねぇ…いろいろ…」

言葉を濁したあたしにレイちゃんは笑顔であたしの手を引いた。

「そっか!!そのうちその"いろいろ"聞かせてなぁ~!…あ!!お菓子買ってこ?」

と目の前のコンビニに入って行く。

レイちゃんは空気を読める人。

言いにくそうなあたしをフォローしてくれた。

ごめんね、レイちゃん。

いつかちゃんと話すから…。

もう少しだけ待ってね…。


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