ドライヴ~飴色の写真~
   〈4〉

 なんだかすごい50分を終え、窓口の前を通った時に弥生に引き留められた。

「和紗、あんたに郵便来てるよ」

「えっ、誰からだろ」

「それが、送り主が書いてないんだよね」

 私は、弥生から封筒を受けとると、その表面を急いで見た。


<田中和紗様>


 住所もない。

「これ、切手貼られてないけど…」

「そうなんだよね、まあ、あんたのファンかなんかが直接会社のポストに入れたんじゃない? いるかどうかわかんないけど」

 弥生の言葉に反応しない私を心配したのか「気持ち悪かったら捨てよっか?」と提案してくれた。

「ううん、大丈夫。後で見るよ。ありがと」

 そのまま、私は封筒ごとトイレに入り、恐る恐る開封した。

 中から、一枚の紙を取りだし、広げてみる。
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