ドライヴ~飴色の写真~
   〈2〉

「なぎさん!」

 警察に混じって篠さんがいた。
 あっという間に、腕の縄をほどいてくれた。


「大丈夫か?」

「いえ、頭を殴られて…まだズキズキします…」


 ふいに。篠さんに抱き締められた。


「なぎさん…すまなかった」


 痛む後頭部の方から、篠さんの低い声が響いた。


 目のまわりが熱くなった。


「篠さん、ごめんなさい。いっぱい勝手なことして」


 私は思わず篠さんにしがみついて、わんわん泣いた。


 その後ろでは、公史さん達が優しく見守ってくれていた。
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