ぶたさん3
 なんとか立ち上がろうとしましたが、地面に手をつこうとしてぶたさんはバランスをくずし、ゴロリと倒れこんでしまいました。 無意識に、右手で体重を支えようとしたのです。 自分と苦楽を共にした右手ソウシツの自覚、そして完全な暗闇。 ぶたさんは、自分の生涯がこれで終わるんだなあ、ということを、このときはじめて実感することができました。
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