僕の唄君の声
(玲視線)
「奏、」
「だよなあ、了解〜」
じゃあ華己ちゃん、行こうか、とか言って左に曲がった奏輔を見ながら壱葉を見た。
「じゃあ、ばいばい。」
ここで道が別になるのだ。
しかし、さっきの2人を見る壱葉の目が忘れられない。
‥奏輔に乗っかるか。
「‥明日、ひま?」
「あ、うん。」
「あー、今日俺ん家来る?」
「Dカップの長谷川さんは、」
「もう連絡済み。しかももう連絡は一切来ない。‥どう?」
「えっと、じゃあ私ん家来て。支度するから。あ、お風呂もいい?」
「あぁ。」
泊まりに来ないか聞いたとき、ピクリと動いた指先は見ていないフリをしてもいいかな。もう連絡は来ないと言ったときに緩んだ頬に幸せを感じてもいいかな。
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