僕の唄君の声
校内をさ迷って早10分。
普段動かし慣れてない体には、このハードな散歩道は厳しかったようだ。
「うーん…、やっぱあそこしかないな。」
新しい場所を探す予定だったが、やっぱり無理な行動だったらしく、私の脳みそは勝手に私の足を洗脳する。
特に周りの景色を楽しむわけでもなく、ただ歩く。
ふと意識が浮かび上がり、お気に入りスポットへと、足を速めさせる。
ストン
「やっぱり気持ちいいや…!」
階段に腰を下ろし、窓から差し込む光を目を閉じて全身で受け止める。
ここは、高1のときに見つけた場所。場所といっても、東に位置する階段なのだけれど、夕方の時間帯になると夕日が窓から差し込んで、すごく綺麗。
「よし、書こう。」
場所も決まったので、詩を書く準備をする。
そして、書きはじめる。
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