僕の唄君の声
「重ェ」
「ひどっ‥お腹摘むな!」
完全に背中をベッドに預けた玲は、私のお気に入りクッションを頭の下に置いて私を見ていた。
「何よ」
「‥眉毛が無ェ」
「いや、あるし」
「薄いなー」
「うるさいなー」
「いつも描いてんの?」
「あー、うん」
とか、どうでもいい話をしていれば、いつのまにが玲は上半身を起こしていて、私の体は玲の太ももの上だった。
「うわ、近っ」
「んー、そう?」
「全然近いじゃん」
「ちょっとくらい良くね?」
「ちょっ‥、ひっ!」
「感度良好みてェだし。」
「耳元、で、喋‥な、でよ」
「やだ」
「ん、うぁ」
ついこの前知られた私の弱点は、早速活用された。本当に耳が弱い私は、抑えつけるように脇腹に添えられた玲の手を剥がそうと躍起になった。
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