僕の唄君の声
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詩を書いたノートとシャーペンをバックへ詰めて、華己の待つ第1体育館へと足を進める。
東階段から第1体育館は結構近い。1階まで降りてから、非常口から外に出ればすぐに辿り着く。
放課後の学校をあまりフラフラしたことがない私には、部活動をしている声や足音がすごく新鮮に聞こえた。
周りの音を堪能しながら体育館への道を急ぐ。
しばらく歩いて、体育館に着いた私は絶句した。それはもう、口をあんぐりと開けて。
「キャー!玲くーん」「奏輔く〜ん!」「こっち見てー!」「写真撮れた!?」
何も知らない朝のままの私だったら、
え、芸能人かなんか来てるの?それだったら私も見たいなあとか言って華己を捜しつつも体育館の中を見ようとしただろう。
でも確実に「玲くーん」「奏輔くーん」と聞こえた。(甘ったるいキモい声はあえてスルーだけど。)
玲と奏輔と言えば、朝の2人組しかいないだろう。
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