僕の唄君の声


「どうせ方向一緒だろ?」

「知りません。アンタの家の方向なんて。」

「…可愛くねーな、お前。」

うわ、それ意外と禁句。カッチーンてきたよマジで、ははは。私も一応女だし。身なりは結構、気にする方だし。


「帰る。腕邪魔です、退けて下さい。」

「え、壱葉!」

「華己ごめん。先帰るね?」

「待ってよ!私も…」

「いいよ。一緒に帰りたいんでしょ?(ボソッ)また明日ね」


そう言い残し、今だに頭に置かれている腕を掴み、頭から退かして席を立った。(意外と筋肉あってむかついたから爪立ててやった)

後ろから痛ェとか何とか聞こえたけど、シカトした。



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