僕の唄君の声
(奏輔視線)
「離してよ。」
俺の想い人、華己ちゃんの親友とやらは玲に睨みをきかしながらぴしゃりと一言言った。
うわ強烈だな、この子。
ちらりと壱葉ちゃんから玲に視線を移すと、玲はむかつくほど完璧な顔を僅かながらも歪ませていた。
「壱葉…」
「……?」
ぽつりと聞こえるか聞こえないかというギリギリの声量で華己ちゃんが親友ちゃんの名前を呟いた。その声がなんとも切なげで、妙に引っ掛かった。
玲達に視線を戻すと、今だに2人は黙ったまま睨み合っていた。それをいいことに、俺は華己ちゃんに話し掛けた。
「華己ちゃん。」
「…なに?」
「壱葉ちゃん、何か怖くねェ?」
「え…。そ、そう?」
明らかに動揺したような口調になった華己ちゃんに少し申し訳なくなったが、そのまま話を続けることにした。
「別にいつもと変わらないよ…?」
「ふーん。でも玲への睨みがものすっごいよ。さっき俺と喋ったときと雰囲気全然違うし。何かあるの?」
図星なのか華己ちゃんは視線を泳がせながらうんうん唸っていた。
「華己ちゃん、教えて!もしかしたら玲、マジ恋愛かもしんねェんだよ」
_
「離してよ。」
俺の想い人、華己ちゃんの親友とやらは玲に睨みをきかしながらぴしゃりと一言言った。
うわ強烈だな、この子。
ちらりと壱葉ちゃんから玲に視線を移すと、玲はむかつくほど完璧な顔を僅かながらも歪ませていた。
「壱葉…」
「……?」
ぽつりと聞こえるか聞こえないかというギリギリの声量で華己ちゃんが親友ちゃんの名前を呟いた。その声がなんとも切なげで、妙に引っ掛かった。
玲達に視線を戻すと、今だに2人は黙ったまま睨み合っていた。それをいいことに、俺は華己ちゃんに話し掛けた。
「華己ちゃん。」
「…なに?」
「壱葉ちゃん、何か怖くねェ?」
「え…。そ、そう?」
明らかに動揺したような口調になった華己ちゃんに少し申し訳なくなったが、そのまま話を続けることにした。
「別にいつもと変わらないよ…?」
「ふーん。でも玲への睨みがものすっごいよ。さっき俺と喋ったときと雰囲気全然違うし。何かあるの?」
図星なのか華己ちゃんは視線を泳がせながらうんうん唸っていた。
「華己ちゃん、教えて!もしかしたら玲、マジ恋愛かもしんねェんだよ」
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