僕の唄君の声


「Σ!―…何そのキャプテン翼的なノリの通り名は。」

「そこかいツッこむのは!」

「うん。」

「はあああー」


大きな溜息をつく華己にそんなデカい溜息ついたら幸せ半分くらい無くなるよといえばまた華己は溜息をついていた。


あらら、幸せが…。


―――――――…


そんな調子で華己との漫才をいつも通り繰り広げればあっという間に午前中は過ぎ、問題の昼休憩。


「華己ちゃーん!」

「あ、奏輔くん!」

「なんか華己っていうの慣れないからさ、そのままでもいいかな?」

「うん、私も慣れないし!」


あらら、これはもう確実にくっつくな。
てゆか頭にお花咲き乱れだねこりゃ。


「―…よォ」

「―…お弁当は持って行くべきですか」

「…ぶっ!はははっ」

「Σ!な、何ですか…」

「やっぱお前面白ェなーっ」

「ど、どうも」


何だよ何だよ、お弁当ナメんなよマジ。
かなり大事だからねお弁当って。
中身によって午後のテンション変わるんだからねいやもうホントマジで。


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