僕の唄君の声


机の上の消しカスの原因ともいえる、広げっぱなしのノートに視線を落とす。


ノートには先程、自分で書いた詩があった。特に意味もなく、読み返してみる。



先の見えない真っ暗な道
数えきれない程の階段
予測出来ない落とし穴
踏み出すことが怖い僕

全てに恐怖を感じ
進むのは時間だけ

あの頃から変わらないのは
きっときっと、僕だけ

漠然とした未来に
掴み損ねた昔の夢が
浮かび上がる
楽しそうに笑っている
あの子は誰?

昔の夢の中で
幼い僕は笑ってる
未来の夢の中で
明日の僕が笑ってる

今が未来だった
今が過去になった

だからきっと、
僕は今、笑ってるはず


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