僕の唄君の声



キーンコーン―…

「初めてのサボり…」

「マジかよ」

「マジですよかなり」


今はあの東階段。昼ご飯を食べ損ねた私たちは階段に腰掛けて口をモグモグしながらお喋りをしていた。


「てかいい加減敬語やめろよ」

「―…あー、うん了解。」

「え、いいのかよ」

「だって2人きりで昼食だよ?敬語なんか使っても効果ないじゃん」

「…なるほど。」


今日のお弁当はのり弁じゃなくおにぎりだったので片手におにぎりを持ちおかずを取るためフォークを空いてる片方の手に持つ。

なんかめっちゃ食べてる人みたいだな私。
まあ実際かなり食べるんだけどね!


「なあ。」

「ふぁい?(モグモグ)」

「…。」


呼ばれたタイミングがイマイチ合わず、口におにぎりを突っ込んだまま返事をした。私だってしたくてしたわけじゃないけどその寒い目はやめてほしい。


「(ゴクン)…何?」

「あ、あぁ。部活また見に来るだろ?」

「行かないよ」

「…あそ。」

「うん。女子に殺されたくないし」


まあそれもあるけど放課後に詩が書きたいっていうのもある。まあ私は詩を書いているのを秘密にしたかったりする。華己はほら、小さい頃から一緒にいるから問題ないのさ。



_
< 32 / 133 >

この作品をシェア

pagetop