僕の唄君の声


繋いでる手を指差せば、華己は軽く後ろに向かせていた顔を体ごとバッと完全に後ろに向かせた。痛゙っとかいう奏輔の声が聞こえたがスルーしといた。


「顔真っ赤だよ」

「ブッ!奏輔、お前ダッセェぞ」


華己の顔を指差し指摘すれば、隣では華己が振り向いた拍子に痛めた手を摩っていた奏輔が玲に指差されながら笑われていた。


「「うるさい!/うっせェ!」」

「「…お〜」」



キーンコーン―…


ぴったりそろった二人の声に感心の声を上げればチャイムが鳴った。それに気付かなかったのか、華己と奏輔は二人で私達を指差して騒いでいた。


「お前ら抱き合ってた!」

奏輔がそう言えば、

「特別な感情はねェよ」

玲があっけらかんと答えて、

「でも抱っこされてた!」

華己が勝ち誇ったように言えば、

「気失った設定だったからね」

私が当然のことを答える。

「「昼一緒に食べてた!」」

興奮ぎみに二人が叫べば、

「「腹減ってたからしょうがなく」」

興味無さそうに私たちはポツリと呟いた。




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