僕の唄君の声
「なァ、どゆ事それ?」
「奏輔は聞いてねェのか。」
もう一度聞いてきた奏輔に玲は問い掛けた。それに反応してした私は玲の問い掛けに奏輔の代わりに答えてしまった。
「うん、あんま話したことないし」
「うわ、さりげなく傷付いた!」
その言葉に反応した奏輔は泣きマネをしながらさりげなく華己の肩に腕を回していた。
―…あ、華己顔真っ赤だ。
「おい。」
急に誰かを呼び始めた玲の声を聞きながら、他の生徒はどこに行ったのかとキョロキョロすればもう一度、声を発した玲と目が合った。
「…もしかして私?」
「お前しか居ねェだろ」
「私の名前、『おい』じゃないし」
「知ってる」
「だったら名前で呼んで下さる?」
「…やな、ぎ?」
「苗字無し。大っ嫌いだから」
「…壱葉」
「うん、それ。よろしくね〜」
「…あ、あぁ」
会話に一区切りつき、ふぅと息を吐けば本題を思い出す。
確か、私がなんで他の生徒にこの3人と居るのを見られたくないかだっけ。
うーん、めんどくさいなー
まあ、しょうがないか
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