僕の唄君の声
(玲視線)


「やべェ!何分遅れ?」


奏輔に名前を呼ばれ、部活を思い出し外をみれば、他の部活は始まっていた。それはイコールバスケ部も始まっているということで。
走りながら奏輔に時間を聞けば5分!という威勢のいい声が返ってきた。



「ちっ、マジふざけんな…」


「ちょい待ち!なんで俺が悪いみたいな感じになってんの!玲のせいだろーが!」


「…」


「反応なしは肯定だぜ〜?」


「…さっさと走れ!」




玲ちゃんのせいだろ!とか言いながらもスピードをあげる奏輔にスピードを合わせながらちゃんをつけるなドアホと言って奏輔を殴る。



「痛!…あー、そだ。玲ー…」


「気の抜けた声やめろ」


「はーい。…壱葉ちゃんに嫌われたかもー」


「は、?」


突然の言葉に対応出来ず、間抜けな声を反射的に口から零せばギャハハと奏輔に笑われた。しかし、それすらも気にならない程、奏輔の発言に驚いていた。




『普通に、なりたいな…』




「無い無い。嫌われる要素が無ェよ、お前」


さっきの壱葉の発言を思い出し、奏輔の考えを否定すればなんで玲に分かんだよと不満そうな顔で言われた。



「なんでもクソも無ェよ。本人がそう言ってんだから。」




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