僕の唄君の声
1
(奏輔視線)
玲が女に呼ばれて早5分。
何故こんなことを言うのか、というと、呼ばれたことを心配してるのではない。むしろ、いつものことで気にも止めていない。
では何か。
時間だ。長すぎるのだ。いつもはものの2〜3分で帰ってくる。悪いときなど、秒殺を文字通りにした感じだ。
が、華己ちゃんと話していたい気持ちを抑え、コートに戻ればキャプテンはいない。
休憩時間の5分は過ぎた。
「‥副部長、働きますか〜」
脳の片隅にいる玲を、蟻以上にどうでもいい存在にしつつ、(実は気にしてるんだけどね!)指示を出していく。
ゲームが始まってから、2〜3分。
玲は体育館に入ってきた。
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