恋色想い
いい子でいようなんて意識したことはない。
お母さんにワガママ言ったり、冗談言ったり、そんな、普通の娘。
…ただ少しだけ、人の視線が気になるだけ。
別に意識してるワケじゃない。
だけどさすがにずっと自分の気持ちをため込むのは辛くて、自分の部屋で一人泣く。
そんな時、いつも言い様のない感情が込み上げてくる。
哀しいような、
寂しいような、
怒りにも似た、
わけがわからない感情。
それをグッとこらえて、ただただ声を潜めて泣く。
心に渦巻くぐちゃぐちゃの感情が消えるまで、ただ、じっと待つ。