恋色想い






「…颯は、今でも釉梨さんのこと、好き?」





意地悪な質問。
優しい颯は、きっと…
私を傷つけない答えを出す。



…たとえ、自分を殺しても──…







「…俺は、碧衣が好きだから。」



そっと私の頬を撫でる優しい手。



…ほらね。
颯は、私を傷つけない。







分かっていて、こんな質問をする私は…
最低だ。



…ほんとは分かってる。
颯が…
誰を想っているか──…











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