恋色想い






「俺の中途半端な気持ちで、二人も傷つけた。」






「颯…。」






「でも…。わかった。俺が本気で好きなのは、碧衣だ。」






まっすぐに、胸に響く言葉。






「ワガママでごめん。いっぱい傷つけてごめん。…それだけ、言いたくて。ごめんな、わざわざこんな寒いトコ呼び出して。」





寂しそうに笑う颯の頬に、私はそっと手を添えた。






好き
スキ
すき






言葉じゃ
追い付かないよ───…













< 207 / 230 >

この作品をシェア

pagetop