恋色想い




「颯、二人とも、すっごくいい親友なんだよ。」


碧衣が、颯君を見て微笑む。




「そっか。大事にしろよ。」

颯君が微笑みかえす。






見ていて、なんだかあったかい気持ちになる二人だ。
きっと、お互いすごく信頼していて、ちゃんと想いあってるんだ。






「颯君。碧衣って、すごく不安定な子だから…。大事に、してくださいね。碧衣を泣かせたら、あたしが直々に殴りに行きますから!」




あたしがそう言うと、颯君はハハって笑いながら気をつけます、そう言った。






「…愛美、そんなこと思っててくれたの?」



また目を潤ませながら碧衣はあたしを見た。





「ちゃんと、幸せになりなよ。」

あたしがそう言って碧衣の肩を叩くと、碧衣はポロポロと涙を流しながらあたしをギュッと抱き締めた。









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