恋色想い
「じゃ、あんまり邪魔しちゃ悪いしあたしたちもう行くわ。」
ひとしきり騒いだ後、あたしたちは碧衣と別れることにした。
「あの!」
去ろうとすると、颯君が声を上げた。
「…俺が碧衣を傷つけた後、励ましてくれたのが愛美さんと春菜さんだって聞きました。今度は、ちゃんと碧衣を守ります。えと…ありがとうございました。」
颯君はそう言ってあたしたちに深々と頭を下げた。
碧衣は、ほんとにいい人捕まえたって思う。
「次泣かせたら、覚悟しておいてね。」
春菜がそう言ってあたしたちはみんなわらいあった──…