恋色想い




放課後。




「碧衣、こっち。」


マックの店内をキョロキョロ見渡していると、よく通る声が聞こえる。





「颯…。」


昨日電話越しだけど、泣いちゃったから、少し恥ずかしくて、直視できない。





「…座れば?」




ぼけーっと突っ立ってる私に、少し眉間にシワをよせながら颯は言った。





「…。」


「…。」






ちらっと颯を見てみても、颯はむずかしそうな顔をしたまま外を見ている。





沈黙が辛いよぅ…。







< 68 / 230 >

この作品をシェア

pagetop