恋色想い




「きっ…今日は暑いね!!」



沈黙に耐えられなくなって、私はオバサンみたいな会話を出した。




梅雨入りした空は、存分に水分を含んでいそうだ。






「碧衣…。今からまだ、時間あるか?」




口を開いたかと思えば、いきなりこんなことを言い出した。




「大丈夫だけど…何かあるの?」





「…ちょっとついてきて。」





そう言うなり、颯は席を立ってトレーを片付けてさっと店を出る。






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