恋色想い




「ごめん…はぁ…なにやってんだろ俺。ホントごめん。」


ため息まじりに、颯は呟く。





「いいけどさ。なにがあるのか私にはさっぱり分かんないんだけど…。」


颯が何に対して謝っているのかもよく分かっていない私。

颯、どうしちゃったんだろう…?





「碧衣、好きな場所ってある?」


今度はワケのわからない質問がとんできた。



「好きな場所ぉ?うーん…海、とか?って、漠然としすぎてるよね…。」


そう言って苦笑いすると、颯の口角がスッと上がった。





「海ね。分かった。じゃあ、ついてきて。」





「いったい、なんなの!?」








< 71 / 230 >

この作品をシェア

pagetop