恋色想い
「…ぃ。碧衣。」
「えっはい!」
ぼーっとしていて、急に名前が呼ばれたから、私はびっくりして大声で返事してしまう。
電車に響き渡る私の声…
恥ずかしい…。
めっちゃ見られてる。
私の顔はみるみる赤くなっていき、私は泣きそうになる。
「なにあの子。颯くんに全然あってないじゃん?颯くんにはもっと落ち着いたひとがお似合いだよね。」
容赦ない陰口に、さらに泣きそうになる。
もうヤダ…
颯にも嫌われちゃったかも…
「ぷっあはは!碧衣、バカじゃねぇ?」