たた・・・君を。
タケはものすごい形相で海の腕を掴むと、ねじり倒した。

「っっ!ぐぁ!!!」

「くみ、行くぞ」

タケはあたしを抱き抱えるとバイクの後ろに乗せ、走り出した。



「大丈夫??」

「いや…あたしは大丈夫だけど」

タケは溜まり場近くの公園にバイクを停めると、ベンチに腰かけた。

あたしはタケの隣りに座る。

「あいつ…なんなの?マジでうぜー」

「今日、帰る時にいきなり声を掛けられたんだよね。迷惑かけてごめんね」

「いや、俺はいーんだけど」

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