たた・・・君を。
Side くみこ

「くみ!」

帰り道、溜まり場に向かう途中、誰かに声をかけられた。

振り向くと、あたしの元カレ、翼だ。

「お!翼じゃん!」

翼は背が高く、バスケ部に所属している。

髪は短く、小さく立たせている。

目が大きくて笑うとめっちゃカッコ可愛いせいか、女子からの人気は高い。

「よ!これからどっか行くの???」

「うん。ちょっとね。翼は…部活??」

「いや、今日は休みなんだよね。くみのこと見掛けたから、一緒にお茶でもどうかと思ったんだけど…先約あんならいいや。また今度行こうな」

「そうなんだ。時間あるから、行こうよ。30分くらいなら大丈夫だよ」

「あっ!そうなの??んじゃあ、行こうぜ」

翼とは、別に嫌いになったから別れたわけではない。

お互いがお互い、大切すぎて恋愛を通り越して、もう家族のような関係になったので、別
れたのである。

別れた言っても、こうして普通に話すし、遊んだりする。




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