はつこい
「いいんです!気にしないで下さい〃」
あたしは顔の前で片手をブンブンと勢いよくふった
彼は、またじっと見つめてきた
「あ、あの何か?」
「…いや、大人しそうな顔してる割には随分と強引な子だなと思ってさ」
「え…?」
「具合が悪そうとはいえ急にバスの車内で若い男に声を掛けて
…しかもこんな薄暗いところで優しく介抱するなんてね」
ん?
今なんつった?
「キミ、もっと警戒した方がいいよ。このまま神社の影や森の中に連れ込まれても文句言えないよ?」
なななっなんてことを!