執事と王子とそれから…私!?
やっとの事でたどり着いた校舎。校門から10分以上かかったんじゃないかな?
近くで見るとその大きさが充分に分かる。
真っ白に統一された外壁に洋風にデザインされている、一言で言ったら最高級ホテル?いや、お城…かな。
有名な学校ってだけあって、写真とかでなら何回も見たことがある。けど実物は写真や想像を遥かに越えていた。
「はぁ…。なんか不安だな…」
ボソッとそんな事を呟いた。
こんなお金持ち学園に地味女なんて、どう考えても合わない組み合わせ。
何となくだけど周りの人たちに見られている気がする。
――そりゃそうだよね…。
私は肩を小さく縮めながら、事前に指定されていた自分の教室に向かった。