姫密桜
浴室から出てくる槇と
共に、湯気が
脱衣所に立ちこめ
鏡一面、白く曇る。

狭い浴室

背を向けて立つ
私の後ろ、ギリギリ

槇が、歩いて行くのが
分かる。

ドキドキ・・・

槇から香る、甘い香り

ドキドキ・・・

ドアが、開いた。

槇の瞳に、白いタオルに
身を包む、桜(サクラ)
の後ろ姿が映る。
< 112 / 675 >

この作品をシェア

pagetop