姫密桜
彼女は、私・・・

私も彼女と同じように
悲しい表情で
槇を見つめて
いるのだろうか?

「ごめん
 何か、気分が
 悪くなっちゃった
 
 私、教室に戻るね」

「えっ、サクラ
 大丈夫?」

槇が、こっちに
歩いて来る。

「ワカ、ごめん
 先に、戻るね」

私は、上った階段を
降りて行く。

私、今にも
泣いてしまいそう・・・

こんな、惨めな顔を

貴方には
見られたくない。
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