姫密桜
何十分も、この場所で
私を待ち続けてくれた
貴方・・・

そんなに、私が心配・・

「マキ、そんなに・・・
 私が心配?」

想いは、言葉になる。

「ああ
 お前の事が心配だ」

私は、もう・・・

自分を抑える事が
できないよ。

どうして、こんな事が
できたのか分からない。

今までの私なら

絶対にしない

だけど、どうしても

槇に、触れたかった。

貴方の肩に

お弁当箱を持ったまま

腕を回し

貴方に告げる・・・

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