姫密桜
そうだとしたら

私は、死ぬ程

嬉しいのに・・・

那智の腕を離れる私。

「ナチ・・・
 
 ごめんね」

「何、謝ってんだよ
 
 サクラ、お前は
 自分の気持ちに
 真っ直ぐになればいい

 俺に、気兼ねなんか
 絶対にするなよ

 アニキを好きな
 お前ごと

 俺は、お前が好きだ」

「ごめんな・・・
 あっ」

また、那智に謝ってしまう
ところだった・・・

那智は、私の心が自分に
向く事など無いと
知っているように笑う。
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