姫密桜
「サクラ
 起きてたのか?」

パジャマ姿では、無く
着替えている私の姿を
見つめる槇。

「ごめんなさい、マキ
 
 ・・・・・

 マキ、どうしても
 
 行かなきゃ

 いけない?」

槇は、何も言わずに
頷いた。

それが、貴方の答え。

「そう、分かった
 ・・・・・・
  
 急いでるのに
 足止めして、ゴメン
 
 ごめんなさい」

私は何回、槇に謝った
だろう・・・

そのまま私は、振り返り
背中に、マキの視線を
感じながら来た道を戻る

涙が、流れる。
< 238 / 675 >

この作品をシェア

pagetop