姫密桜
こんな私では

彼女から

槇を奪う事なんて

できないよ・・・

できない・・

苦しい・・・

胸の痛さに耐えられず
立ち止まる私を

後ろから抱きしめる
腕が見える。

その両腕は
私の胸の上で
きつく、交差する。

背中から聞こえる声

それは愛しい人の
甘い声・・・

耳元で、貴方は囁く

「サクラ・・・
 泣かないで

 俺の傍に居て」

何?
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