姫密桜
この、不安な気持ちは

何だろう?

槇は、私を選んでくれたのに

私は、彼女に

槇を奪われるんじゃないか

そんなことばかり考えて

不安になる。

槇の手が、私の手に触れる。

腕時計を見た槇。

「サクラ、少し急ごう」

私は、槇に手を引かれて
学校へ向かう。

槇に抱かれたあの日

私は、ある我が儘を

槇に言った。
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