姫密桜
「・・・私と、マキは
 血が繋がっていないの」

私の告白に驚いた那智は
つい、大きな声になってしまう

「マジで
 血が繋がってない・・・」

「ナチ、しっ・・・」

私は唇に、人差し指を立てた。

落ち着いた那智は、小声になる

「サクラ、お前
 とことん、突っ走れよ
 
 そうなら
(血が繋がっていないなら)
 
 アニ・・・

 彼の事を好きだって
 大声で話したって
 
 誰も、文句は言えねぇよ」

私の頭を強く撫でる那智。

「馬鹿だなぁ、お前
 
 何を今まで悩んでたんだよ」

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