姫密桜
ファーストフード店で
ジュースを頼んだ二人

向き合って座る。

槇は、深く頭を下げた。

「オリグチ、ごめん
 俺は、お前と
 付き合う事はできない」

壊れた彼女は

冷めた声で告げる。

「そう、それなら
 それでいい・・・
 でも、最後に
 これだけは言わせて

 私は、貴方達の事
 何もかも知っている

 血が繋がらない貴方達は
 兄と妹の関係で
 ありながら
 愛し合っている

 その事を、家族はもちろん
 知人、学校の人達が
 知れば、どうなると思う?

 それが例え、私が作った
 嘘の話だったとしても
 人々は、必ず
 その話を信じるわ」

< 299 / 675 >

この作品をシェア

pagetop